■ ENICAR ULTRASONIC 17JEWELS AR 1010 1960年代頃
↓ まずは完成写真から
↑ まずは完成写真から
↑ 入手時の状態
このケースの金メッキは、よく見かけますが、SSは、余り見かけないんで入手してみました。
リューズが、抜けかけている?のでしょうか。
↑ 取り敢えず大まかにバラします。
リューズは、曲がっています。
ここら辺で状態の把握と進行予定を考えます。
↑ ガチャもの? ダイアルは、17jewels。 中身のムーブメントは、
右の金色21jewelsが入っていました。ムーブメント、ダイアルどちらが正しいのでしょうか?
今となっては判りません。
ケース裏蓋には、1010と記載があります。
ですが、17jewelsも21jewelsも同じCal:1010なのです。
ダイアルが17jewelsで中身が21jewelsってのも変なのでダイアルに合わせてムーブメントは、
17jewelsを採用してダイアルと中身を合わせる事にします。
という事なので手持ちの写真左の17jewelsのムーブメントをOHして使います。
違いは、石数と色位でサイズは、同じです。
それと何故か巻き芯は、オリジナルなのに上手く装着できません。
だから曲がってしまったのでしょうか?
ケースの穴とムーブメントの穴の位置が微妙に合っていませんでした。
仕方ないのでケースの穴をリューターで少し削り調整しました。
↑ ムーブメントを機械台に載せます。
この時、リューズを少し巻きあげ側に回し角穴車とコハゼの干渉を外し
コハゼをドライバーで押さえながら香箱のゼンマイ(角穴車)をほどきます。
この作業をやらないと分解してるときに一気にゼンマイがほどけて切れてしまう場合が
有ります。古い機械なので慎重にやる事にこしたことはありません。
↑ 後は、どんどんバラします。
↑ ひっくり返してこちら側もバラします。
↑ ほぼバラし終えました。
↑ 香箱を開けてゼンマイも洗浄します。
↑ 3針ノンデートなシンプルな機械ですので部品点数は、少な目です。
↑ 超音波洗浄を終えて乾かし中。
乾いたら注油しながら組み立てて行きます。
↑ 組み立てて行きます。
↑ 組み上がりました。
磁気抜きをしたら歩度調整です。タイムグラファーにかけて測定します。
↑ 測定中。
↑ 調整前の数字です。驚くような数字でなくてよかったです。
この後、-9sを0以上に。 片振り0.6msを0に近づけて行きます。
この作業は、かったるいです・・・。
↑ 調整を終えたらダイアル(文字盤)、針を付けます。
↑ ダイアルと針をつけました。秒針は、明らかに違う(金色)ものがついていましたので
それらしい銀色のものと交換しました。
↑ 磨いておいたケースに入れます。
↑ 裏蓋を閉めて完成です。
↑ あの時代(50~60年前)の雰囲気がただようエニカです。
今回は、SSケースにつられて入手したエニカ1010でしたが、問題の多い個体でした。
結局、ムーブメント、針、リューズの交換となりました。
まあ、半世紀以上前の物ですから様々なケースがあって当然です。
オリジナルを保った物、修理で何らかの部品が変わった物・・・
当時に直した物、最近直された物・・・いろいろです。
今回のエニカは、どうでしょう?
当時直した物ではなさそうです。 部品を寄せ集めたガチャ物なのか
ムーブメントを交換した物なのか、ダイヤルを交換した物なのか。
想像は尽きませんが、これ以上考えても意味ないのでやめる事にします。
少しは、オリジナルに近づいたということで!
では、また!ごきげんよう!
■ ENICAR ULTRASONIC 17JEWELS AR 1010 1960年代頃
Cal:AR1010
manual wind
sweep second
sweep second
18000/h
power reserve :42h
17jewelsAuthentic vintage :Enicar wrist watch.
Movement : manual wind movement, 17jewels Ca.1960~
Case : SS
Dial : Original dial,NonOriginal hand
Crown : Nonoriginal Crown
Movement Condition & Work : Fully Serviced Movement(Clean & Oiled)
See you again! have a nice day and nice life !
◆ vintage watches of days gone by!
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ユニット01
コメント
コメント一覧 (3)
エニカはいずれ裏に土星と魚?が描かれているのを手に入れたいと思っています。
あのお間抜けな表情に惹かれます。
先日、稼動品との事でシチズンのBLPD 6501を入手したのですが秒針が全く動作しません。
機械式で振っても秒針が動かないのは致命的なダメージが有るのでしょうか?
見解をお聞かせ頂ければ有り難いです。
コメントありがとうございます。
動かない原因は、いくつも考えられます。
実際には、開けてみないとわかりませんが、一般的には
・ゼンマイが巻かれていない(切れた)
・油がきれたもしくは油が固まった
・ゴミが詰まった
・長年の使用による歯車の摩耗や折れ、欠け
・天真の折れ
・内部部品の外れ、ガタ
等が考えられます。
最近あった事例では、中のネジが外れて引っかかっていたなんてのもありました。
逆に原因不明で裏蓋を開けた途端動き出したり・・・
中の歯車にちょっとドライバーの先でつついたら動き出したりとか・・・
でも(本当に)稼働品でしたら不運というしかありません。
「でも(本当に)稼働品でしたら不運というしかありません。」→そうなんですよね、こればかりは出品者の良心を信じるしか有りません。
まぁ、値段も値段だったので不動品を購入したと思っています。
時計的にはフェイスが六角形と見た目面白く各蓄光部も光り竜頭もオリジナルなので修理・OHに出したいと思っていますが懐事情で順番待ちです(苦笑